極鬼舎
INTERNATIONAL
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大学の構内にあるアジ看板に書かれたスローガンや、左翼運動をする人が理屈っぽく述べる言葉は、耳慣れない響きを持っている。これらは、程度の差はあれ、資本家や権力者に対して弱い立場にある側からの反政の主張である。
【革命】
さまざまな方法で既成の制度や価値、社会を変えていくという意味で、主に左翼が使う言葉。中国には「易姓革命」という儒教の政治思想があった。これは天下を治める王が間違いを犯す人物であるなら、変えられてもしかるべきという考え。こおため右翼の言い分としては、神武天皇以来、間違いを犯さず続く日本の天皇制に「革命」という文字はそぐわない考えている。逆に左翼は、天皇制を打倒することが革命達成の大きな手段と考える。
【階級闘争】
「人類の歴史は階級闘争の歴史である」と始まるのはマルクスとエンゲルスの共著『共産党宣言』である。人には生まれながらに資本や家柄による階級があり、それらの下位に属する者は上位に不満を向け、上位に属する者はその地位を守ろうと下位を締め付ける。ただし、いわゆる左翼が使う場合の階級闘争はほとんど下位から上位への意味として、同じ下位の者を扇動する意図で使われることが多い。
【社会主義・共産主義】
社会の財産を全員で共有することによって社会を構成・運営していく思想が社会主義。競争社会である資本主義経済の不平等を乗り越えることを目的としている。共産主義も概念的には共通しているが、「共に産む」ことの美徳をより強調したもので、「能力相応に労働し、必要程度の分配を受ける」というかたちで階級支配をなくそうとする平等理論である。マルクスは自らを共産主義者だと称した。
【空想的社会主義・科学的社会主義】
ロバート・オウエンらによって論じられた平等・幸福なユートピア社会を、マルクスは「空想的社会主義」と呼んだ。現実化可能ではないという意味での批判である。そこでマルクスは唯物弁証法に立脚し空想性を排除した「科学的社会主義」を打ち出した。「哲学者はただ世界を解釈してきたにすぎない。重要なのは世界を変えることだ。」とマルクスは言う。この科学的社会主義の影響のもとにレーニンがロシア革命を成立させ、とりあえずソ連という世界初の社会主義国家が成立することになる。「マルクス主義」という言葉も科学的社会主義とほぼ同義語として使われる。日本共産党は科学的社会主義を思想の軸に据えているが、ソ連の社会主義に対しては偽モノだったと批判している。
【無政府主義】
アナキズム(アナーキズムとも表記)。起源はヘーゲル左派の哲学者・シュティルナー(スティルナーともスチルネルとも表記される)の「唯一者とその所有」に見ることができる。これは辻潤
が「自我経」として邦訳した。個人を重んじ、人間を管理する政府という権力存在を否定する考え方で、プルードン、バクーニン、クロポトキンらによって主義として構築されていった。ただし理論は体系的なものとしての完成度が低く、多数の人を動かす社会革命可能な統一された思想として機能しうるものではなかった。そこで、より緻密で具体性のあつ思想を唱えたマルクスへの支持者に数でも活動でも敗北していくことになる。日本では幸徳秋水、大杉栄らが代表的な無政府主義者である。
【コミンテルン】
1919年にモスクワで21カ国の代表が参加して設立された共産主義の国際組織。「共産主義インターナショナル」あるいは「国際共産党」という意味。1943年に解散。
【コミンフォルム】
コミンフォルムは、第二次世界大戦後、ヨーロッパでコミンテルンの考えをソ連中心に受け継いだ組織で、「共産党・労働者党情報局」のこと。戦後アメリカの資本主義による世界戦略に対抗するためにつくられた。日本共産党はコミンフォルムの干渉を受け、組織を弱体化させられた。スターリン批判に伴い1956年に廃止。
【治安維持法】
天皇制国家ならびに私有財産制度を否定するグループや個人を処罰するために、1925年に制定された。思想を取り締まる法律として、悪法の典型とよく言われる。1941年の改正で、「予防拘禁」という項目が加わった。これは治安維持法違反により逮捕され刑期が満了しても、獄中で思想転向をしなかった者を、出獄させないことができる項目。再犯防止という理由だが、思想。条件に立ち入って人格さえも変えられると考えた権力側の浅薄な人間観がうかがえる。
【特高】
特別高等警察の略。天皇暗殺警察をしたとされる大逆事件の発生を受けてつくられた特別高等警察課がその源流となる秘密警察組織。治安維持法成立後は、調査・取調べにおいて人権無視の方法がとられた。言論・表現・思想の自由が取り締まられ、戦前・戦中の暗黒時代の象徴のような存在。だが、特高を設置しないと、天皇制国家が転覆の危険にさらされると考えた権力者の判断は自然なことでもある。1945年、治安維持法と共に廃止された。現在は、戦前戦中のような横暴な手段は控えられているものの、公安・警備警察並びに公安調査庁というかたちの情報収集組織がある。
【スターリン主義】
ソ連の政治家、ヨシフ・スターリンは、1953年に死んだ後、フルシチョフによって「スターリン批判」を打ち出される。スターリンの支配体制は間違っていたという批判である。のちにスターリンンがさまざまな暴虐を行ったことが明らかになり、その犠牲者は2000万人とも言われている。彼は権力を横暴に行使した独裁者としてヒトラーに並び称されることも多い。そんなスターリンのような思想や政治手法を称して、否定的な意味で「スターリン主義」という言葉が使われる。
【反帝反スタ】
新左翼の用語。帝国主義(=日本の帝国主義、アメリカの帝国主義)と、スターリン主義(既存の社会主義・共産主義)、どちらに対しても反対の立場をとるという意味でつくられた言葉。「間違った保守思想・帝国主義=右翼」と、「間違った左翼」とをまとめて否定し、政撃対象とする。
【トロツキズム】
トロツキーはスターリンに追放され、暗殺された政治家。スターリンを否定的にみる左翼にとって、その犠牲者となった革命家の理論は、おのずと再評価を受けることになる。トロツキーの提唱した「永続革命論」は、スターリンの「一国社会主義論」とは対立するもので、世界革命なくしては社会主義は達成できないとするもの。
【新左翼】
既存の左翼(日本共産党・日本社会党)の方針に不満を抱いたグループが、独自に活動するようになり、既存の左翼と区別する意味で新左翼という呼称が用いられるようになった。武装闘争路線をとるところがほとんどであり、一般的な過激派という呼び方をする。また、これを取り締まる側の警察庁は「極左暴力集団」という呼び方をしている。
【共産同(ブント系)】
武装闘争を放棄した日本共産党に不満をもったグループが、1985年、共産主義者同盟(ブント)を結成することになる。ブント(Bund)とは、ドイツ語で「同盟」の意味。60年代から内部対立と分裂を繰り返す。「赤軍派」日本赤軍「連合赤軍」も元はこの流れを汲む。
【核マル派・中核派(革共同系)】
1957年、日本トロツキスト連盟を前身として日本革命的共産主義者同盟が成立する。そこから革命的共産主義者同盟全国委員会が立ち上がる。この内部で、黒田寛一派と本多延嘉派が対立するようになり、63年に黒田派が分裂してできたのが「革マル派」(日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派)である。残った本多派が「中核派」(革命的共産主義者同盟全国委員会)と一般的に言われるようになった。
【社青同解放派・革労協(社青同系)
源流が日本共産党ではなく、日本社会党系の日本社会主義青年同盟のメンバーを母体としている。革労協は革命的労働者協会の略称。
【革命】
さまざまな方法で既成の制度や価値、社会を変えていくという意味で、主に左翼が使う言葉。中国には「易姓革命」という儒教の政治思想があった。これは天下を治める王が間違いを犯す人物であるなら、変えられてもしかるべきという考え。こおため右翼の言い分としては、神武天皇以来、間違いを犯さず続く日本の天皇制に「革命」という文字はそぐわない考えている。逆に左翼は、天皇制を打倒することが革命達成の大きな手段と考える。
【階級闘争】
「人類の歴史は階級闘争の歴史である」と始まるのはマルクスとエンゲルスの共著『共産党宣言』である。人には生まれながらに資本や家柄による階級があり、それらの下位に属する者は上位に不満を向け、上位に属する者はその地位を守ろうと下位を締め付ける。ただし、いわゆる左翼が使う場合の階級闘争はほとんど下位から上位への意味として、同じ下位の者を扇動する意図で使われることが多い。
【社会主義・共産主義】
社会の財産を全員で共有することによって社会を構成・運営していく思想が社会主義。競争社会である資本主義経済の不平等を乗り越えることを目的としている。共産主義も概念的には共通しているが、「共に産む」ことの美徳をより強調したもので、「能力相応に労働し、必要程度の分配を受ける」というかたちで階級支配をなくそうとする平等理論である。マルクスは自らを共産主義者だと称した。
【空想的社会主義・科学的社会主義】
ロバート・オウエンらによって論じられた平等・幸福なユートピア社会を、マルクスは「空想的社会主義」と呼んだ。現実化可能ではないという意味での批判である。そこでマルクスは唯物弁証法に立脚し空想性を排除した「科学的社会主義」を打ち出した。「哲学者はただ世界を解釈してきたにすぎない。重要なのは世界を変えることだ。」とマルクスは言う。この科学的社会主義の影響のもとにレーニンがロシア革命を成立させ、とりあえずソ連という世界初の社会主義国家が成立することになる。「マルクス主義」という言葉も科学的社会主義とほぼ同義語として使われる。日本共産党は科学的社会主義を思想の軸に据えているが、ソ連の社会主義に対しては偽モノだったと批判している。
【無政府主義】
アナキズム(アナーキズムとも表記)。起源はヘーゲル左派の哲学者・シュティルナー(スティルナーともスチルネルとも表記される)の「唯一者とその所有」に見ることができる。これは辻潤
が「自我経」として邦訳した。個人を重んじ、人間を管理する政府という権力存在を否定する考え方で、プルードン、バクーニン、クロポトキンらによって主義として構築されていった。ただし理論は体系的なものとしての完成度が低く、多数の人を動かす社会革命可能な統一された思想として機能しうるものではなかった。そこで、より緻密で具体性のあつ思想を唱えたマルクスへの支持者に数でも活動でも敗北していくことになる。日本では幸徳秋水、大杉栄らが代表的な無政府主義者である。
【コミンテルン】
1919年にモスクワで21カ国の代表が参加して設立された共産主義の国際組織。「共産主義インターナショナル」あるいは「国際共産党」という意味。1943年に解散。
【コミンフォルム】
コミンフォルムは、第二次世界大戦後、ヨーロッパでコミンテルンの考えをソ連中心に受け継いだ組織で、「共産党・労働者党情報局」のこと。戦後アメリカの資本主義による世界戦略に対抗するためにつくられた。日本共産党はコミンフォルムの干渉を受け、組織を弱体化させられた。スターリン批判に伴い1956年に廃止。
【治安維持法】
天皇制国家ならびに私有財産制度を否定するグループや個人を処罰するために、1925年に制定された。思想を取り締まる法律として、悪法の典型とよく言われる。1941年の改正で、「予防拘禁」という項目が加わった。これは治安維持法違反により逮捕され刑期が満了しても、獄中で思想転向をしなかった者を、出獄させないことができる項目。再犯防止という理由だが、思想。条件に立ち入って人格さえも変えられると考えた権力側の浅薄な人間観がうかがえる。
【特高】
特別高等警察の略。天皇暗殺警察をしたとされる大逆事件の発生を受けてつくられた特別高等警察課がその源流となる秘密警察組織。治安維持法成立後は、調査・取調べにおいて人権無視の方法がとられた。言論・表現・思想の自由が取り締まられ、戦前・戦中の暗黒時代の象徴のような存在。だが、特高を設置しないと、天皇制国家が転覆の危険にさらされると考えた権力者の判断は自然なことでもある。1945年、治安維持法と共に廃止された。現在は、戦前戦中のような横暴な手段は控えられているものの、公安・警備警察並びに公安調査庁というかたちの情報収集組織がある。
【スターリン主義】
ソ連の政治家、ヨシフ・スターリンは、1953年に死んだ後、フルシチョフによって「スターリン批判」を打ち出される。スターリンの支配体制は間違っていたという批判である。のちにスターリンンがさまざまな暴虐を行ったことが明らかになり、その犠牲者は2000万人とも言われている。彼は権力を横暴に行使した独裁者としてヒトラーに並び称されることも多い。そんなスターリンのような思想や政治手法を称して、否定的な意味で「スターリン主義」という言葉が使われる。
【反帝反スタ】
新左翼の用語。帝国主義(=日本の帝国主義、アメリカの帝国主義)と、スターリン主義(既存の社会主義・共産主義)、どちらに対しても反対の立場をとるという意味でつくられた言葉。「間違った保守思想・帝国主義=右翼」と、「間違った左翼」とをまとめて否定し、政撃対象とする。
【トロツキズム】
トロツキーはスターリンに追放され、暗殺された政治家。スターリンを否定的にみる左翼にとって、その犠牲者となった革命家の理論は、おのずと再評価を受けることになる。トロツキーの提唱した「永続革命論」は、スターリンの「一国社会主義論」とは対立するもので、世界革命なくしては社会主義は達成できないとするもの。
【新左翼】
既存の左翼(日本共産党・日本社会党)の方針に不満を抱いたグループが、独自に活動するようになり、既存の左翼と区別する意味で新左翼という呼称が用いられるようになった。武装闘争路線をとるところがほとんどであり、一般的な過激派という呼び方をする。また、これを取り締まる側の警察庁は「極左暴力集団」という呼び方をしている。
【共産同(ブント系)】
武装闘争を放棄した日本共産党に不満をもったグループが、1985年、共産主義者同盟(ブント)を結成することになる。ブント(Bund)とは、ドイツ語で「同盟」の意味。60年代から内部対立と分裂を繰り返す。「赤軍派」日本赤軍「連合赤軍」も元はこの流れを汲む。
【核マル派・中核派(革共同系)】
1957年、日本トロツキスト連盟を前身として日本革命的共産主義者同盟が成立する。そこから革命的共産主義者同盟全国委員会が立ち上がる。この内部で、黒田寛一派と本多延嘉派が対立するようになり、63年に黒田派が分裂してできたのが「革マル派」(日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派)である。残った本多派が「中核派」(革命的共産主義者同盟全国委員会)と一般的に言われるようになった。
【社青同解放派・革労協(社青同系)
源流が日本共産党ではなく、日本社会党系の日本社会主義青年同盟のメンバーを母体としている。革労協は革命的労働者協会の略称。
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左翼の精神は"正義漢"である。
左翼人、というと、思い浮かぶのが、インテリ、知識人、学者。
なぜに彼らは左翼になったのか、そのキーワードが不正を憎む正義感であった。
【マルクス主義】
戦前は時の権力者や企業経営者に対して、市民や勤労者が文句を言うような雰囲気ではなかった。炭坑や工場で人々は安い賃金で働き、落盤事故で命を落とし、経営者の気まぐれでクビを切られても、文句は言えなかった。公害があっても、偉業は見て見ぬふり、市民から文句が出ても、ほったらかしだった。
これではいかん!
社会問題に目覚めた正義感の強い若者なら、だいたいそう思う。彼らはいまよりも思想の締め付けが厳しい戦前であるにも係わらず、立ち上がろうとした。その理論的後押しになったのが、マルクス主義であった。
ヨーロッパでも勤労者は虐げられていたが、マルクスが資本主義を分節し、そのうち先進資本主義国は、内部矛盾から壊滅し、労働者による政権ができるだろうと、当時としては科学的なデータをそろえて主張した。その著が「資本論」であった。
数字と方程式が出てくる難解な「資本論」は、世界の若者やインテリたちにもてはやされ、「資本論」を読むことが流行になり、マルクスが唱えた労働者国家の樹立を目指す社会主義は、たちまち世界に広まった。
日本でも、秘かに東大生やインテリ労働者に広まり、社会主義とマルクス主義は一番お洒落な思想とされた。東北の地主の息子で東大生の太宰治が学生時代、共産党のシンパであったことは象徴的である。
戦後、自由が謳歌され、日本共産党が合法化されると、ますますこの傾向は強まった。実際に、マルクスが唱えたように、資本主義国は不景気になり、ロシアや中国が社会主義革命に成功し、いよいよ世界は労働者国家になると思われた。
マルクス主義という科学的理論があるのだから、左翼は自信があった。ところが、革命は起きなかった。チャンスは2度あった。60年安保と70年安保である。60年安保では、岸内閣を倒閣するまではいったが、政権奪取はできなかった。70年安保は新左翼が活躍したが、自民党政権はびくともしなかった。
しかし左翼は活動範囲を広げていく。
労働運動、反核、戦争反対、公害反対……。
左翼が好んで唱えたテーマである。政府に楯突く勢力を、左翼と呼んだ。
社会主義国家になったソ連、中国、キューバ、北朝鮮は左翼にとって、シンパシーを感じる相手となった。
【社会主義国の崩壊】
だが、矛盾が生まれた。社会主義国は労働者代表の政党(共産党、朝鮮労働党)しか認めないから、一党独裁である。すると表現の自由が限られてくる。本来、表現の自由は左翼が最も敏感に反応する部分だったのに、シンパシーを感じるソ連、中国、北朝鮮といった社会主義国ほど愛国心が高揚していた。本来、侵略しないはずのソ連、中国が、アフガニスタン、ベトナム、チベットを侵略していった。
おかしい。
ちょっと違うんじゃないか。
社会主義国の経済が破錠し、崩壊していくと、左翼も退潮していく。いち早く、社会主義が市民を幸福にしないメカニズムだと気づいた人々は、資本主義を容認し、体制内から改革しようというリベラリズムに引っ越した。
あるとしたら、民族主義や宗教対立が起こる現在、落ち込んでいた左翼が、不正を憎む原点にもどって、再生するかがカギとなっているのではないだろうか。
左翼人、というと、思い浮かぶのが、インテリ、知識人、学者。
なぜに彼らは左翼になったのか、そのキーワードが不正を憎む正義感であった。
【マルクス主義】
戦前は時の権力者や企業経営者に対して、市民や勤労者が文句を言うような雰囲気ではなかった。炭坑や工場で人々は安い賃金で働き、落盤事故で命を落とし、経営者の気まぐれでクビを切られても、文句は言えなかった。公害があっても、偉業は見て見ぬふり、市民から文句が出ても、ほったらかしだった。
これではいかん!
社会問題に目覚めた正義感の強い若者なら、だいたいそう思う。彼らはいまよりも思想の締め付けが厳しい戦前であるにも係わらず、立ち上がろうとした。その理論的後押しになったのが、マルクス主義であった。
ヨーロッパでも勤労者は虐げられていたが、マルクスが資本主義を分節し、そのうち先進資本主義国は、内部矛盾から壊滅し、労働者による政権ができるだろうと、当時としては科学的なデータをそろえて主張した。その著が「資本論」であった。
数字と方程式が出てくる難解な「資本論」は、世界の若者やインテリたちにもてはやされ、「資本論」を読むことが流行になり、マルクスが唱えた労働者国家の樹立を目指す社会主義は、たちまち世界に広まった。
日本でも、秘かに東大生やインテリ労働者に広まり、社会主義とマルクス主義は一番お洒落な思想とされた。東北の地主の息子で東大生の太宰治が学生時代、共産党のシンパであったことは象徴的である。
戦後、自由が謳歌され、日本共産党が合法化されると、ますますこの傾向は強まった。実際に、マルクスが唱えたように、資本主義国は不景気になり、ロシアや中国が社会主義革命に成功し、いよいよ世界は労働者国家になると思われた。
マルクス主義という科学的理論があるのだから、左翼は自信があった。ところが、革命は起きなかった。チャンスは2度あった。60年安保と70年安保である。60年安保では、岸内閣を倒閣するまではいったが、政権奪取はできなかった。70年安保は新左翼が活躍したが、自民党政権はびくともしなかった。
しかし左翼は活動範囲を広げていく。
労働運動、反核、戦争反対、公害反対……。
左翼が好んで唱えたテーマである。政府に楯突く勢力を、左翼と呼んだ。
社会主義国家になったソ連、中国、キューバ、北朝鮮は左翼にとって、シンパシーを感じる相手となった。
【社会主義国の崩壊】
だが、矛盾が生まれた。社会主義国は労働者代表の政党(共産党、朝鮮労働党)しか認めないから、一党独裁である。すると表現の自由が限られてくる。本来、表現の自由は左翼が最も敏感に反応する部分だったのに、シンパシーを感じるソ連、中国、北朝鮮といった社会主義国ほど愛国心が高揚していた。本来、侵略しないはずのソ連、中国が、アフガニスタン、ベトナム、チベットを侵略していった。
おかしい。
ちょっと違うんじゃないか。
社会主義国の経済が破錠し、崩壊していくと、左翼も退潮していく。いち早く、社会主義が市民を幸福にしないメカニズムだと気づいた人々は、資本主義を容認し、体制内から改革しようというリベラリズムに引っ越した。
あるとしたら、民族主義や宗教対立が起こる現在、落ち込んでいた左翼が、不正を憎む原点にもどって、再生するかがカギとなっているのではないだろうか。
座間市の在日米陸軍キャンプ座間に向けて昨年2月、飛行弾が発射されたゲリラ事件で、県警は1日、爆発物取締罰則違反などの疑いで、革労協反主流派の活動拠点「赤砦社」(東京都台東区)など1都2府8県の関係先16カ所を家宅捜索し、機関紙やビラなど約80点を押収した。
調べでは、昨年2月12日、キャンプ座間近くの座間谷戸山公園で、飛行弾の発射台とみられる鉄パイプ2本などが見つかり、その後約350メートル先の畑などで、飛行弾とみられる金属片2つも見つかった。同月17日には革命軍を名乗り在日米軍再編に反対する犯行声明が出されていた。
調べでは、昨年2月12日、キャンプ座間近くの座間谷戸山公園で、飛行弾の発射台とみられる鉄パイプ2本などが見つかり、その後約350メートル先の畑などで、飛行弾とみられる金属片2つも見つかった。同月17日には革命軍を名乗り在日米軍再編に反対する犯行声明が出されていた。
昭和61年の東京サミットを妨害するため、中核派が迎賓館などに迫撃弾を発射したとされる事件で、爆発物取締法罰則違反の罪に問われた中核派活動家、福島昌男被告(64)の控訴審判決が27日、東京高裁であった。安広文夫裁判長は、求刑通り懲役12年とした1審東京地裁判決を支持し、福島被告側の控訴を棄却した。
安広裁判長は「中核派のアジトで押収された爆薬の開発方法などが記されたメモは、福島被告の個性的で特徴のある筆跡で書かれている上、指紋が残っていた。福島被告が事件に関与したことは明らか」と結論付けた。
判決によると、福島被告は仲間と共謀して、昭和61年4~5月、東京都港区の迎賓館と東京都福生市の在日米軍横田基地に向けて、手製の迫撃弾を発射した。
同事件では、実行犯として同罪で起訴された須賀武敏被告(63)ら3人が1審東京地裁で無罪となったが、東京高裁は同地裁に審理を差し戻している。
神奈川県警と警視庁は18日、革マル派活動家の男がホテルに偽名で宿泊したとして、有印私文書偽造、同行使などの疑いで、東京都新宿区早稲田鶴巻町にある同派の拠点「解放社」を家宅捜索した。
県警などは8日、革マル派のアジトとされる川崎市高津区のマンションなど計4カ所を家宅捜索。警察庁や警視庁の人事異動記録や捜査員の顔写真などを押収していた。
調べでは、男は昨年9月24日、埼玉県越谷市のビジネスホテルに架空の住所と名前で宿泊した疑い。県警などが男の逮捕状を取り、行方を追っている。
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