成田空港反対闘争【なりたくうこうはんたいとうそう】

別名：成田闘争，三里塚闘争　所属：用語 / 事件です>事件 概要：成田空港（千葉県）建設に反対する運動。１９６６年の閣議決定で死傷者多数を出す闘争となった

１９６６年７月、新東京国際空港（現・成田国際空港）を千葉県成田市三里塚に建設する案が閣議決定されたのを受け、地元農家などが「三里塚芝山連合空港反対同盟」を結成した。直後の集会には約３０００人が参加。翌年には、学生運動の流れで過激派などが参加し共闘態勢となった。闘争は用地収用をめぐり機動隊と反対派が激しい衝突を繰り返すなどで泥沼化。警官３人が殉職した東峰十字路事件、反対派支援者が死亡した東山事件も起きた。関係者を狙った暴行や放火などテロ・ゲリラ事件も頻発。開港目前には管制塔が過激派に破壊された。用地買収も進まず、同空港は１９７８年５月、計画された滑走路３本のうちＡ滑走路（４０００メートル）１本で開港。２００２年に供用開始された暫定平行滑走路（２１８０メートル）の延伸問題でも用地内の地権者と国、空港側の交渉が難航し、２００５年７月、計画とは反対の北側への延伸が決まった。分裂した反対同盟のうち、熱田派は１９９４年１０月に空港問題シンポジウムと円卓会議の調停案を受け入れ、小川派も運輸相（当時）の謝罪などで闘争を終結。現在、活動の中心は北原派と支援する中核派などとなっている。